20230909

 富士吉田へ。朝奇跡的に目が覚めシャワーを浴びてチェックアウト、まだ小雨が降っていた
10時〜11時 移動手段の確保(予約とか)してなかったことに気付く。バスが1番よかったが予約が埋まっていた
11時50分新宿発、京王線高尾山口行に乗る。
途中完全に体調が悪くなり大月駅で下車、かなり吐く。
晴れた。嬉しかった。

 14時半ごろ ようやく到着。駅周辺を散策して、まずはお墓探し。下吉田駅にそって少し歩くと大正寺というお寺があり、そこの裏の墓地にあるということだったがまあ広いため苦労した。コーラのお供え物を目印に、赤の他人の墓を探す体験は今後ないだろう。

 10分くらい探してたと思う、拍子抜けしつつドキッとした。道沿いから少し入ったところにあった。普通のお墓と何ら変わらない見た目で、改めて、有名人だけど一個人、一家庭のプライベートな場であり、礼儀が伴わなければ許されないぎりぎりの行為なんだと感じた。
コーラとアメスピ一本を供えて拝んだ。なぜかは全然わからないがけっこう泣いていた。コーラのラベルにメッセージを書いてる人が沢山いて、「はじめまして」と書かれていたのを見たからかもしれない。おれもそうだなと思った。
正直だらだらと物思いにふけってしまいそうだったが、ジーパン破れまくりのキャリーケース引きずってる男が墓地でずっと泣いているのは怖いので、気持ちより早めに移動した。

 

 


 元祖みうらうどんは14時で閉まっていた。心残り。
浮雲の歌詞に出てくると思われる丘はかなりかなり長い階段が続いていて、登ると街を一望できた。富士山は雲がかかっていて見えなかったがいい眺めだった。神社で柄でもなく御朱印を買ったりした。青い富士山の切り絵があしらわれた超かっこいい御朱印である。

 すごくいい街に感じた。バスはざっくりとした時間にしか通っておらず、変だけどそれにも気をよくした、
田舎ってこうなので。下吉田駅から富士吉田駅に向かうとちょうど富士山に向かって歩くことになり、緩やかな坂が続いていた。マジでずっと続いていて永遠かのように思われた。途中おしゃれな喫茶店を見つけたり、
公園、路地などを眺めたりしつつ、ただ歩いた。

 駅にはいい感じの寂れた百貨店があり、フードコートで吉田のうどんを食べた。いわゆる讃岐うどん的な価値観とは真逆のうどんでびっくり。美味しかった。
 不思議と行きも帰りもフジファブリックをあまり聴かなかった、どころが最近ハマったアルバムを適当に聴いたりした。無意識に、過度に感傷的にならないようにした気がする。
富士山駅のホームに夕日が差し込んでいたのは素晴らしかった。

 

 

 

 20時ごろ新宿に着いたのち、時間の潰し方がわからなかったので姉に電話した。旅行にきた経緯を話すと、私も太宰の墓参りとか行ったよ〜森鴎外と比べると素朴なお墓でさ...と言われ、なんかウケた。
 ずっとなぜ行きたいのかわからないままだったが、
意味付けせずただただ来たかっただけだなと思えたし、来てよかったと思った。友達とまた来たい。
 自分とフジファブリックについて、大げさに書いてしまいそうなので、とりあえず今日はここまでの日記にしたいと思う。

 

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202306 書いたもの

 

悴む手また空に翳して戻らない日のことも覚えておける


午後からの高気圧あてにして家を出る水たまり少しきらきら


久々のブランケットに負けた君ぐずついた顔もっと笑って


乳酸菌飲料を飲む鼻水が直ちに止まるこれが信仰


ネイルもサロンも出てこなかった僕「つ、爪を...整えるとこ...」


おはようと言う君そして旅立ったヒトツバタゴの花が揺れてる


文字を書く消す書き直す繰り返す全部借り物だったとしても

 

閃光のようなパーティーのはねたあとだまって帰るそれもひとりで

 

グリッドとでかいクリック手掛かりにギターを弾くのは祈りみたいだ


肘ついて君が落とした角砂糖コーヒーの湯気くるくる揺れる

借り物だったとしても-4

陽だまりだった場所で水色の花抱えて眩んだ
視界の隅っこまで見渡す君の目は

書き割りの向こうから手を伸ばして
うずくまるぼくを救い出して
戻らない日々のことも全部
誰かのシナリオの通りでも

造花の色塗り直す日々そこかしこに君がいたんだ
また不安にならないように手を振る

覗いたガラスの中はじけた
がらんどうの部屋で待ち合わせよう
明るいところまで連れ出してよ
繰り返す話ばかりだけど

書き割りの向こうから手を伸ばして
つまらないこと埋めあわせしよう
戻らない今日のことも全部
誰かのシナリオの通りでも

借り物だったとしても-3

爪先からわずかに滲み出したスニーカー
街灯の灯りが確かに揺らいでいた夜に

君を連れていく!君を連れていく。
靴紐が解けるまで歩いていようよ

外はまだ飛べない僕ら移ろう雨の中
いくつものレンズ通して薄まった信号機

バケツの底が抜けたみたいに
晴れやかな気分になってみたい
神経質な僕は今日も探し物
曖昧な話繰り返してそれでも叶えたい

君を連れていく!君を連れていく。
靴紐が解けるまで歩いていようよ

借り物だったとしても-2

並木の向こう側に僕には触れることのない手が見えた
あ〜 いい夢に、いい夢になりたい
誰かのいい夢になりたい
花束をあげよう

傾いだ首元の先にいつかは途絶える僕らの息遣いを見た
まあ、いいことも、いいことも無いし
最後にはいい気分でいたい
花束をあげよう

掴まえた気持ちを未だ知らない坂道に咲く花の色を見た
あ〜 いい夢に、いい夢になりたい
そう、いいことも、いいことも無いから
いい夢に、いい夢になりたい
いいことも、いいことも無いから
花束をあげよう
花束をあげよう

最近聴いたもの

The finally EP - Mark Kozelek
今年に入って突如始まったスロウコアブーム(マイブーム)アコギの音が近く、弦の鳴りがしっかりと感じられるミックスはとても好き。高校生の頃聴いていたMichael hedgesやAndy Mckeeなどのいわゆるニューエイジ系ギタリストの音楽性に近いものを感じた。

 

Signal hill - Dakota suite
マークコズレック経由でネットサーフィンしてて知ったもの。管弦楽器がとても効果的に入っていて、この季節の少し暖かくなった日に聴くのがとてもよい気がした。
ピアノは少し遠い所にあり、シンバルのレガートの反復がぼーっとするのにいい感じ。
M6、M7、M9が好き。

 

The North End - Joie De Vivre
イリノイのエモバンド。トランペットがゆったり吹いていてギターが歪んでいるみんなが好きなやつ。
全体としてミドルテンポだけどドラムが魅力的だと思った。M3、M5がすき。

 

うみねこゲイザー - 無果汁団
矢野顕子ユーミンのあの感じを完璧に捉えた真っ直ぐ届く声。かなり時代錯誤なサウンドででも現代の人がその感性でやってるやつ、M10のドローンみたいなエグめのシンセとか。多分好きすぎる人が続編を聴きたくて作ってしまったパターンだと思う。友達に紹介したらみんな好きになると思うんよな

 

Broom - Someone Still Loves You Boris Yeltsin
これかなり好き。インディーポップ〜パワーポップな感じだけど全くうるさくない。昔来日ツアーでNAVAROに来ていたらしい。M6のミニマムで憂鬱な感じとか、感情が波立たなくていい。あとなんかスティング思い出した。笑。晴れ晴れとした気持ちにも、深く落ち込みもしない。こういう音楽がたまに救ってくれると思う。

 

The Record Play - Mock orange
自分のバンドで一曲カバーやってるくせにちゃんと他のアルバム聴けてないので。おれが思ってたよりマスいなという印象に変わりました。アルバム後半からグッと好みになった。バッキングの符割りが参考にしたいものばかり

 

瞼の裏側 - nervous light of sunday
ここ1、2年くらいでファストコアや激情ハードコアが好きになれたと思う、年末に小倉MHzで見たものも本当にかっこよかったし。M2のラップとポエトリーの中間みたいなボーカルかっこいい。展開と展開の隙間に入ってくるドラムにハッとするし、M5の中間のギャーってやってる伴奏とか、素直に綺麗だな〜〜って思う

 

東洋一 - 来来来チーム
先輩に来来来チーム最高よ?って教えてもらったし、友達がコピバンしてたし、きいてみた。好きだった。
ミックスがなんか不思議に感じて、ガッとパンが振ってあって音はちょっと遠くて平坦なというか。本人たちがこういうのが好きなのかな。脱力したポップ憧れる

 

drop out - East village
ギターポップ名盤みたいなブログで見つけたような気がする(忘れた)。M7とかすごい、オルガンがずっとおんなじ音で鳴ってて、ロータリーのファスト/スローと、多分ドローバーぬきさしで雰囲気作ってる。やっぱりオルガンの音が好きだと思った。あとこのイギリスを感じるちょっとねちっこい発音のダミ声ボーカルはとても好み。

スーパーの梨を今日もスルー

 感情に底があるなら、それに近いのは夏頃だったと思う。今年の夏は厳しかった。不安だった。いまも沈み気味だ。というか現実逃避をずっと続けている。

 wilcoの「Yankee hotel foxtrot」にこのところハマっている。和訳も読んでいたらいまの自分とリンクする部分が多い、(「ぼく」の世界に)問題があること、その状態を俯瞰できず、不安になること。そしてたくさんの嘘をついたこと など。

 普遍的なコードのたおやかな曲運びが、なんだか涼しげなノイズにゆっくりと飲み込まれていく。時折砂嵐の影は濃くなって、不穏な表情を見せる。アメリカなんて行ったこともないし、一方的なイメージだけどWilcoからはアメリカのバンドだという匂いをとても感じる。

サブスクで聴いているが「Ashes of American Flags」終わって、レコードをひっくり返して、「Heavy Metal Drummer」始まったらめっちゃほっとするだろうなみたいなことを想像する。いいアルバムだ〜、初めて聴いてから1年くらい経つけど、いま一番熱が高まっていると思う。絶対レコードは買おう。