202306 書いたもの

 

悴む手また空に翳して戻らない日のことも覚えておける


午後からの高気圧あてにして家を出る水たまり少しきらきら


久々のブランケットに負けた君ぐずついた顔もっと笑って


乳酸菌飲料を飲む鼻水が直ちに止まるこれが信仰


ネイルもサロンも出てこなかった僕「つ、爪を...整えるとこ...」


おはようと言う君そして旅立ったヒトツバタゴの花が揺れてる


文字を書く消す書き直す繰り返す全部借り物だったとしても

 

閃光のようなパーティーのはねたあとだまって帰るそれもひとりで

 

グリッドとでかいクリック手掛かりにギターを弾くのは祈りみたいだ


肘ついて君が落とした角砂糖コーヒーの湯気くるくる揺れる